森と魔法

魔女や魔法使いの目線で捉える、森や自然のこと。 島根県奥出雲地方にて、予約制の展示室と森林浴のご案内も承ります。

自己紹介

こんにちは。
「森と魔法」という屋号で、島根県の奥出雲地方と呼ばれるエリアを中心に、森林浴のご案内をしています。

 

私は10代の終わりに引きこもる時期があり、その後憧れていた仕事に就くことができましたが、その中で体調を崩し休職も経験しました。

 

プライドと負けん気の強さからか、対人関係に悩み自分の感情の動きに振り回される。
マインドフルネスを勧められて「感情に気づくだけでいい」と言われても、しんどいのは変わらない。

 

気がつくと「自分がいないところでは、こんな会話が起きてるんじゃないか」を想像し、その想像の会話への反論を考えつづけるあまり、どんどんその相手に対し身構えてしまう。

 

感情のコントロールができないなんて私は社会人失格だ、と思う時期が続きました。

 

けど振り返ると、私は小さい頃から苦しい時を森や自然に力をもらって乗り越え、また日常を創造することを再開してきました。
登校時に仲間外れにされた時は通学路から見える里山の景色、10代の終わりは父との山道ドライブに救われ、社会人になってからも昼休憩には近くの山に行き、一人ピクニックで英気を養い午後に向かう。

 

無意識に森や自然から力をもらい、支えられてここまで生きてこれたと感じています。

 

それと同時に、惜しみなく私を支えてくれる里山の様子に胸が痛むことも増えました。

好きだった山が、いとも容易く丸裸になり、削られ、山体を無くしていく。

 

それは地方を支える経済活動として必要なことであり、その得られた恩恵を私もどこかで受けているかもしれません。

 

けれど「経済活動」において、私の好きなたくさんの緑と生き物が住む里山は、低い価値に置かれているのを目の当たりにしていると感じます。

 

それで本当にいいの?
山や森は地権者のものだけでなく、たくさんの動植物や虫や微生物の住む場所でもあるのに。
そして人間も自然が乱れては生きていけないのに。

 

そんな時、「あたらしい森林浴」という本に出会いました。
そこには森に入る体験を通じて心身にもたらされる好影響が、研究にもとづいたエビデンスとともに書かれており、また森林空間という存在自体に価値をもたらせる可能性についても書いてありました。

 

そこから、私が森に入るとなぜ悩みから解放され、身体が軽くなったように感じ、自然と少し前向きになって日常に戻っていけたか、その理由が分かりました。

 

そしてこの森林浴体験を通じて、人と森がお互いを健やかに保つ循環が生まれるかもしれないと思ったのです。

 

今も心のモヤモヤが湧くことはあります。
話す相手の視線の動きから、自分は避けられているんじゃ…なんてふと思うこともあります。
けど、それをずっと考えることが本当少なくなりました。
次の予定に向かう時は、自然と気持ちが切り替わり、次に向けて楽しみに思う自分に気がつきます。
(以前は気にかかることがあると、次の予定の間もずっとモヤモヤしていた)

 

しんどい思考がぐるぐるするとき、それを止めようと思っても、余計に大変です。
けど森に行けば、自然の心地よい刺激が五感をくすぐり、思考から感覚に意識のフォーカスが変わって、しんどい思考から離れやすくなります。

 

自分とのつながり
誰かとのつながり
自然とのつながり

 

いつもの思考からやさしく離れて、感覚を楽しめばきっと見えてきます。

 

あなたと森でお会いできること、楽しみにしています。